Disease

目の病気

眼瞼下垂

眼瞼下垂

眼瞼下垂とは

まぶたが下がって、目が開けづらくなる状態です。
年齢とともに筋肉が弱くなり、視界が狭くなったり、肩こりや頭痛の原因になることもあります。

眼瞼下垂
術前 まぶたが下がっている状態。視界に制限がある。
術後 術後まぶたは元の正常の状態に。視界が開けている。
主訴 まぶたが下がっている。視界不良。肩こり、眼痛。
治療費 【3割負担の方】約60,000円
【1割負担の方】約15,000円
治療内容 眼瞼下垂手術
治療のリスク 出血、感染など。左右差が残り、再手術が必要な可能性。

定義と分類(先天性・後天性)

先天性は生まれつき筋肉の発達が不十分で、乳児期から症状が現れます。後天性は加齢やコンタクトレンズの長期使用、神経・筋疾患などが原因で成人以降に発症します。いずれも手術で改善が可能です。

手術について

  • 手術の目的(視野改善、美容的改善)
  • 手術方法の種類(眼瞼挙筋短縮術、眉下皮膚切除術、吊り上げ術など)

手術の流れ(診察→検査→手術→術後ケア)

  • 1初診・診察
    • 医師がまぶたの状態や症状を確認します。
    • 写真撮影を行い、眼瞼下垂の程度を評価します。
    • 手術の必要性や保険適用の可否について説明があります。
  • 2手術前の準備
    • 手術日を決定し、術前検査(血液検査など)を行います。
    • 持病や服薬状況の確認も行われます。
    • 手術内容・注意点について詳しく説明され、同意書に署名します。
  • 3手術当日
    • 局所麻酔を使用し、まぶたの筋肉や皮膚を調整します。
    • 手術時間は両眼で約30〜60分程度。
    • 日帰り手術のため、術後はそのまま帰宅可能です。(見える状態で帰れます)

術後の経過と注意点

手術直後〜1週間
  • まぶたの腫れや内出血が出ることがありますが、徐々に改善します。
  • 冷やすことで腫れを抑える効果があります(術後2〜3日は冷却が有効)。
  • 抜糸は通常5〜7日後に行います。
1週間〜1ヶ月
  • 腫れが引き、まぶたの形が安定してきます。
  • 視界が広がり、目の疲れや肩こりの軽減を実感する方も多いです。
  • 傷跡は徐々に目立たなくなります。
1ヶ月以降
  • まぶたの動きや見た目が自然になり、日常生活に支障なく過ごせます。
  • 完全な仕上がりは2〜3ヶ月かけて整っていきます。

費用

眼瞼下垂手術(挙筋短縮術) 【3割負担の方】約60,000円
【1割負担の方】約15,000円
眼瞼下垂手術(その他) 【3割負担の方】約50,000円
【1割負担の方】約14,000円

よくある質問

手術は痛いですか?

ほとんど痛みはありません。局所麻酔を使用するため、手術中の痛みは最小限です。術後も軽い違和感程度で済む方が多いです。

入院は必要ですか?

院は不要です。日帰り手術が可能で、手術後はそのままご帰宅いただけます。

何歳まで手術できますか?

高齢でも問題ありません。80代以上の方でも安全に受けておられます。全身状態を確認したうえで、医師が判断します。

保険は使えますか?

はい、使えます。視野障害などの症状がある場合は保険適用となり、自己負担額は約1〜3万円程度です。

傷跡は残りますか?

まぶたの自然なシワに沿って切開するため、数ヶ月でほとんどわからなくなります。

どれくらいで元の生活に戻れますか?

1〜2週間で日常生活に復帰できます。腫れや内出血は数日で改善し、1ヶ月ほどで見た目も安定します。

両目同時に手術できますか?

はい、可能です。多くの方が両目同時に手術を受けています。医師と相談のうえ決定します。

執刀医のご紹介

眼形成外科専門 執刀医師 三村 真士

眼形成外科専門 執刀医師:三村 真士 医師
2002年
大阪医科大学卒業 同大学眼科学教室
2005年
大阪市立総合医療センター 眼科
2007年
大阪回生病院 眼科
2009年
大阪回生病院 眼科医長
2014年
大阪医科大学 眼科助教
2015年
カリフォルニア大学サンディエゴ校
眼形成再建外科 国際フェロー
2017年
日本涙液涙道学会 理事
2019
アメリカ眼形成再建外科学会(ASOPRS)国際会員
2019~2024年
アジア太平洋眼形成再建外科学会(APSOPRS)理事
2020年
  • 大阪医科大学 眼科講師准
  • 日本眼形成再建外科学会 理事
2021年
  • 兵庫医科大学 眼科非常勤講師
  • 東邦大学医療センター佐倉病院
    眼科非常勤講師
2022年
第9回日本眼形成再建外科学会学術集会会長
2022年〜2024
オキュロフェイシャルクリニック大阪院長
2024年
  • 愛媛大学 眼科非常勤講師
  • 日本眼科学会プログラム評価委員
2025年
JAPANESE JOURNAL OF OPHTHALMOLOGY編集員